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東京タワー [小説(ミステリー以外)]

今日から10月です。
10月は研究中間発表と学会があるので、節読月間になります。

本はなるべく新しく買わないように
(新しい本は続きが気になるので、時間を気にせず読んでしまう。
 そうすると、何も勉強しないうちに1日が終わってしまう…)、
でも、本を全く読まない生活は無理なので、
すでに読んでいる本を再読して過ごす!
(これなら続きがわかっているから、安心して2〜3日に分けて読める)

今は江國香織の『東京タワー』を再読しています。

東京タワー1日2〜3章ずつで、今日で3日目。

読む度に思うのだけど、
この本に出てくる主人公は、なんだかとても危なっかしい。
ビョーキっぽい。
すごく、過度な感じがする。

少し横道にそれるのだけど、
でも、これってなんだかヘンな話。
あたしたちの社会には、
1つのことを極めることがかっこいい、という規範と同時に、
何か1つのことにハマリすぎるのはかっこわるい、みたいな規範も存在する。
で、どっちにラベリングされるのかを決めるのは、たぶん結果。
1つのことに熱中した結果、何らかの成功に結びつけば、
「やっぱあの情熱が実を結んだんだ」みたいな、かっこいいものとして捉えられるし、
1つのことに熱中しても何の成果もあげられなければ、
「無駄なことしてるなぁ。そんな情熱があれば他のことに…云々」みたいなお説教をされたりするし。

で、あたしがこの本を読んで「ビョーキっぽいなぁ」と思うっていうのは、
あたしが、主人公の恋愛を成功に結びつかないものとして捉えてる…ということ。たぶん。

で、本筋に戻ると、
あたしはそうした主人公のビョーキっぽいところに共感ができず、
ストーリー自体にもいまいちのめりこめないのだけど、
ただ、主人公の友人にはすごく共感。
あそこまで何でもそつなくこなせるわけではないけれども、
ものの考え方や感じ方が似てると思う。
合理主義というか、理性主義というか…。
で、『東京タワー』を読むときには、なんだかとても近しい友人に会いに行くような気分になります。

本って、こういうところがすごい。

…というところで、
シメとしてはどうなのよ、って感じの文章だけど、
思ったよりここまで書くのに時間がかかっちゃったので、
今日はこのへんで終わりにします。


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