スクールアタック・シンドローム [小説(ミステリー以外)]
前回、「忙しさも一段落したので、今日からぼちぼち」…とか言っておきながら、
またしても久々のブログです。
なんだかんだで、夏休みなのに忙しい…。
というわけで、とりあえず、
舞城王太郎の『スクールアタック・シンドローム』です
(Amazonには画像ないっぽい)。
読んでからしばらく経つのであっさりと。
短編集。
単行本の『みんな元気。』に収録されていた、
「スクールアタック・シンドローム」と「我が家のトトロ」の2編に加え、
書き下ろし「ソマリア・サッチ・ア・スウィートハート」1編。
3つの中であたしが一番気に入っているのは「スクールアタック・シンドローム」です。
なんか、よくわかんないんだけど、わかる気がする。
ん〜…。
たとえば、帯にも書いてる「暴力は、伝染する」というワード。
基本的には、そんなわけないだろう、と思うのだけど、
でも、そういうこともありうるかも、みたいな。
話は少し飛ぶのだけど、
江國香織の『すいかの匂い』の解説で、
川上弘美(←あたしはこの作家もホントに好きです)が
江國香織の文章を読むと、
「今まで一度も思ったことがなくても、いつの間にかそう思っている。
大昔から、そう思っていたような気分になっている。」と述べています。
そういう感じ。
舞城王太郎の文章も、江國香織の文章とはスタイルは全く違えども、
なんか、そんな感じ。
実際にはありえないような状況でも、あ〜、ありえるかも、みたいな気分になって、
そういうことが起きたらあたしもそうしちゃうかも、
あたしもそう考えるかも、みたいな。
ペテンちっく。
でも、そういうとこが、すごいなぁと。
で、舞城王太郎の文章が、
読んだ人にも登場人物と同じように考えさせ、感じさせる力があるのだとすれば、
それはやっぱりスピード感のせいかなぁ、と思ったり。
舞城王太郎の文章は、いきなりすごい話が飛ぶんだけど、
その飛び具合、あるいはその飛んだ先での思考の増殖(?)具合が、まさに思考そのもの、って感じ。
意識のオートポイエーシス?
…って、ここまで書いて、
てか、これ、舞城王太郎の文章全般についての話であって、
「スクールアタック・シンドローム」に限った話じゃないじゃん、と思ったり。
ん〜、そうすると、
あたしは「スクールアタック・シンドローム」の何が気に入ってるんだろう?
よくわかんない。
雰囲気?
ま、いっか。
というわけで、次は伊坂幸太郎の『グラスホッパー』です。
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