神様のパズル [小説(その他ミステリー)]
なんだか最近、ブログが滞り気味です。
…とはいえ、今月は忙しくって、本を読む時間もあまりなかったのだけど。
が、一応今のとこ、5冊くらい、まだブログにアップしてない本がたまってます。
(機本伸司の『神様のパズル』、舞城王太郎の『スクールアタック・シンドローム 』、伊坂幸太郎の『グラスホッパー』、井上夢人の『風が吹いたら桶屋がもうかる』、五十嵐貴久の『交渉人』)
忙しさも一段落したので、
今日からぼちぼち書いていこうかなぁと。
というわけで、まずは機本伸司の『神様のパズル』です。
はっきり言って、
あたしは理科がすんごい苦手です。
物理なんてさっぱり。。。
高校の時は、化学と生物しかやってないし。
化学は1年間に5回あったテストのうち、3回赤点だし。
だから、『神様のパズル』は、去年から気にはなっていたものの、
大学の物理ゼミだなんて全然わかんないんだろうなぁと思って、
先延ばしにしてたのですが…。
実際、読んでみると、
かなり! おもしろかったです。
専門用語は確かに全然わかんないんだけど。
あたしにとっては、「光」の構成要素(?)からして全然知らない話で…。
自他ともに「物理が全然できない」と言われる主人公の台詞さえ、さっぱり。。。
なのに「解説」読んだら、
「たいていのSF読者は彼よりずっと宇宙論にくわしいんじゃないかと思う」って書いてて。
SF読者に敬服。
でも、専門用語がわかんなくても、
論理はなんとなくわかるし(たぶんすごくわかりやすく書かれてるのだと思う)、
宇宙論の考え方は、物理学というよりむしろ哲学っぽくて理解しやすいし、
「人間に宇宙を作ることはできるか」という問いへの回答も気になるから、
思ったよりハイペースで読み進むことができました。
でもなにより、おもしろかったのは、
物理学の学問観…っていうか、
物理学って、そういう学問なんだ〜、ってところ。
あたしは大学院で社会科学を勉強しているのですが、
自然科学と社会科学って、同じ「科学」なのに、なんか全然違ってる気がしてて。
それは、あたしが理科が苦手なせいなのかもしれないし、
もともと扱う領域が違うからなのかもしれないけど、
とっつきにくいなぁと思っていたわけです。
でも、小説の中で、登場人物たちが
「物理学をやっているのは、自分のことを知りたいからだ」って言っていて、
…なんだ、じゃあ、やり方が違うだけで、
社会科学も自然科学も同じじゃん、みたいな。
同じ関心でやってるのなら、
やり方が違ってても、なんだか理解できそうな気がする
(っていう、あたしは単純なのかもだけど)。
そもそも、とっつきにくい、と思っていた一方で、
あたしが日本でもっとも尊敬するジェンダー研究者は、
「ジェンダー研究は、進化生物学などの知見も積極的に学ぶ必要がある」と言っているし、
社会学者であるニクラス・ルーマンがつかう諸概念は自然科学の応用だし、
社会科学が自然科学に学ぶべきことっていうのはたくさんあるように思うのです。
しかも、ミステリ小説では、物理学とかが話題になることもしばしばだし。
なので、自然科学に対する興味だけは、けっこう昔からあるのです。
理科の苦手なあたしには無理だなぁと思っていただけで。
というわけで、これを機会に、
少しずつ自然科学も勉強してみようかなぁ、なんて。
中学程度の知識しかなくても読める自然科学の入門書を知っている方、
ぜひ教えて下さい(笑)
はじめまして。
「都筑卓司記念室」を主催してます、はっこうです。
物理学の入門書でしたら、恩師都筑卓司のブルーバックス復刻本をおすすめいたします。
古い本ですがいまだに内容は色あせていません。
詳しくはブログを参考にして下さいね。
それでは。
by (2007-07-26 11:01)
コメントありがとございます
&物理学の入門書も紹介していただいて、ありがとございます☆
そのうち、探して読んでみます。
難しくて投げ出すことになりませんよーに☆
by mia (2007-08-06 03:22)