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死神の精度 [小説(その他ミステリー)]

伊坂幸太郎の『死神の精度』を読みました
(今頃?! って感じだけど、実は読んだのは2月。どれだけブログを更新していなかったかのいい証左)。

死神の精度 (文春文庫 (い70-1))文春文庫/2008.02/¥524。

連作短編集。

あたしは短編も長編も好きだけど、
連作短編が一番好きです。
最後にぐぐっと、物語が1つに収斂していく過程がうつくしい。

でも、伊坂幸太郎の本は、
すべての本が、どこかで他の本とクロスオーバーしているので、
ある意味では、すべてが連作短編、
すべてが大きなひとつの世界の、たった一部、なのかも。。。



さて、で、この本、周知のとおり、3月に映画化しています。
映画は見に行ってないんだけれど(あとでレンタルしよう)、
サブタイトルに「Sweet Rain」と入っているのが、最高にイイなぁと思ってます。

っていうのは、
『死神の精度』は、その名のとおり、死神が主人公なので、
これから死んでしまう人たちばかりが出てくるのだけど、
そして、主人公である死神は、「人間の死についてさほど興味がない」し、
「人間の死には意味がなく、価値もない」と言っちゃうような、クールな死神なのですが、
そのわりに、全体的にあったかい雰囲気。

ちょっと悲しい気持ちになる話もあるけれど、
それでも、やっぱり全体的にはやさしい空気。

で、「Sweet Rain」っていうサブタイトルは、
そういう空気をそのまま伝える、イイ言葉、だと思うのです。


さて、で、本の話に戻って…。
『死神の精度』は、
そういうやさしい空気にプラスして、
ちょっと皮肉っぽいけどセンスのよいセリフまわしや、比喩表現、
クロスオーバーの精巧さなど、
伊坂幸太郎のふだんの持ち味も最大限に発揮されてるところが魅力的です。

伊坂幸太郎の本はどれもお気に入りだけど、
この本は、中でも、1、2を争うお気に入り☆
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コメント 2

じゅぴたー

はじめまして。
本作は短編かと思っていたら、最後にきますね。
非常に楽しめました。
映画のほうは、まだ見ていないので気になっています。
by じゅぴたー (2008-05-06 14:31) 

mia

コメントありがとうございます☆
そうですよね、これ、最後にきますよね〜!
あたしも映画が気になって仕方ありません。
早くレンタルにならないかなぁ (。・_・。)
by mia (2008-05-06 20:56) 

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