DZ [小説(その他ミステリー)]
小笠原慧の『DZ』を読みました。
角川の「発見。夏の100冊」。
どうでもいいことだけれど、
今年はこれと、伊坂幸太郎の『グラスホッパー』で
「2冊買うと必ずもらえるブックカバー」をもらいました
(今年は「発見。オリジナル」ヴァージョン)。
さて、で、本題。
小笠原慧の本はこれが初めて、かな、たぶん。
ちょっと大人な感じ。(?)
ミステリ+ハードボイルド+SF、みたいな。
雰囲気的には
浦沢直樹のマンガ『Monster』に似てるかも。
いろんな場所でストーリーがそれぞれ進んでいって、
次第にそれらが1本のでっかい流れに集約していく、映画みたいなとこも、
人の進化を扱ってるところも。
ストーリーは文句なしにおもしろかったです。
でも、
この本とは直接関係ないんだけれど、
「人の進化」…。
みんな、それのどこに興味があるんだろう?
あたしはあまり、種の保存みたいなことには関心がありません。
っていうか、自分が死んだ後の話のどこに関心をもっていいのかわからない、というか。
例えば、
あたしは、「自分の子ども」は別にいらないなぁと思っていて、
自分の遺伝子(あるいは配偶者の遺伝子)を後世に残す、ということには
全く興味がありません。
少子化も、
年金問題とかは大変だとは思うけど、人が減っていくこと自体には何の感慨もなく。
同じように、人の進化っていうのも、
これ以上進化して何がしたい?って感じもあり、全然興味が湧きません。
何より、
人が今後、進化するにしろ、しないにしろ、
でもその頃には、今生きてる人はみんなもう死んでるじゃん、みたいな。
ん〜…。
ただ、そういう「進化」にロマンを求める(?)感覚は共有できなくても、
SFとしてはおもしろいテーマだから、読むのはけっこう好きです。
よくそんなこと考えるなぁって思いながら読む。
ビバ☆人間の想像力! って感じ。
てか、
うん、たぶん、あたしにとって、
「人類の今後」っていうのは、ファンタジーなんだな、きっと。
現実味の伴わなさ、リアリティの希薄さ、って意味で。
きっと、子どものこととかもそうで、
先輩曰く、「30代になればもう少し考えが変わるかも」って。
その先輩は、やっぱり未だに「遺伝子を残したい」って気持ちには共感はできないけれど、
30過ぎてから、少しだけ、その気持ちもわかるようになった、らしい。
…そういうもんかも。
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